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【解説】ANA国内線の新運賃で何が変わった?便利になった点と「改悪」と言われるポイントを整理

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LCC
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2026年5月から始まったANA国内線の新運賃制度。

「シンプル・スタンダード・フレックス」の3種類に整理され、一見すると分かりやすくなったように見えます。しかし実際には、予約変更や手荷物、欠航時の対応など、多くのルールが変更されています。

利用者によっては「安くなって便利」という声もあれば、「いざトラブルが起きると使いにくくなった」という意見も少なくありません。

最大の変更点は「運賃」ではなく「サービスを選ぶ時代」になったこと

これまでのANA国内線は、「VALUE」「SUPER VALUE」「株主優待」など運賃の種類が非常に多く、それぞれ細かな条件が設定されていました。

新制度ではこれを整理し、

  • シンプル
  • スタンダード
  • フレックス

という3つの基本運賃へ集約。LCCのように「必要なサービスだけを選ぶ」という考え方に近づいています。

シンプル運賃は安い。でも事前座席指定はできない

最も安い「シンプル」は価格重視の運賃です。

その代わり、事前座席指定は利用できず、指定できるのは出発24時間前のオンラインチェックイン開始後。アップグレードも対象外です。

つまり、「安い代わりにサービスは最小限」というLCCに近い設計になりました。

手荷物は「重量制」から「個数制」が基本に

今回、意外と大きく変わったのが受託手荷物です。

これまでは23kg以内であれば重量が基準でしたが、新制度では重量だけでなく個数制限も導入されました。

  • シンプル:23kg×1個
  • スタンダード・フレックス:23kg×2個
  • ファーストクラス:32kg×3個

例えば20kgのスーツケースを2個預ける場合、以前は問題なかった利用者でも、シンプル運賃では追加料金が必要になります。

海外旅行へ乗り継ぐ人や、出張で荷物が多い人は特に注意が必要です。

一方で、直前運賃は安くなった

良い変更点もあります。

以前の国内線は、出発日が近づくほど運賃が大幅に高くなるケースが多く、「急な出張だと片道4〜5万円」ということも珍しくありませんでした。

新制度では空席状況に応じて価格が変動するダイナミックプライシングを本格導入したことで、直前でも以前ほど高騰しないケースが増えています。

なお、シンプル運賃は前日までの販売となり、当日購入できるのはスタンダードまたはフレックスです。

一番影響が大きいのは欠航時かもしれない

今回、多くの利用者が戸惑っているのが欠航時の対応です。

従来より振替可能期間が短縮されたほか、Webやアプリから自由に振替便を選択できないケースも増えています。

実際、SNSでは「ANA便を予約していたのに、ホノルル便が欠航し、ユナイテッド航空のグアム経由便へ振り替えられた」という事例も話題になりました。

コードシェア便では運航会社のサービス内容が適用されるため、同じANA便名でも機内サービスや座席仕様が大きく変わることがあります。

その結果、カスタマーセンターが混雑

Webだけで手続きが完結しないケースが増えたことで、台風や大雪など大規模な欠航時には電話窓口へ問い合わせが集中しています。

「電話が何時間もつながらない」「アプリでは何も操作できない」という声も見られ、利用者・ANA双方にとって負担が増えている印象です。

サービス変更は理解できる。でもUXは改善できるはず

運賃体系をシンプルにし、サービスごとに価格差を付ける考え方自体は世界の航空会社では一般的です。

ただ、その変化に合わせてWebサイトやアプリの使い勝手も進化しなければ、利用者は「改悪」と感じてしまいます。

電話をかける必要がないため、利用者はもちろん、航空会社側もコールセンターの負担を大きく減らせています。

制度そのものより「使いやすさ」が今後の課題

ANAの新運賃制度は、価格だけを見れば利用しやすくなった部分も多くあります。しかしその一方で、欠航時の対応やコードシェア便との違いなど、実際にトラブルが起きたときの分かりにくさは以前より目立つようになりました。

サービス内容が変わること自体は時代の流れとして受け入れるしかありません。しかし、利用者が自分で簡単に手続きを完結できる仕組みづくりは、まだまだ改善の余地があります。今後は運賃だけでなく、「使いやすさ」の進化にも期待したいところです。

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